そんな愛の告白の後。
私達はもう一度愛し合った。


ベットに戻る事すら煩わしく、そのまま、お気に入りのカーペットの上で。


貪るような激しさは無く。
寧ろ、お互いを純粋に求め合うような愛し方だった。


フッと外を見る。
気が付けば日が落ち掛けていて、陸は仕事に行く時間になっていた。


「明日から休みになるから。出発までの間は一緒にいられるよ」


慌てて支度をしながらも、嬉しそうに話す陸を急かしながら、こんな光景もしばらくは見られないのだと思うと淋しくなる。


それでもカーペットの上に転がった小さな鍵を見つけ、そっと手のひらで握りしめると『私達は大丈夫』何故だかそんな気がしていた。