次の言葉が見つからずに思わず黙りこむ。 この沈黙が一秒延びるたびに、気持ちばかりが焦ってしまう。 何か話さなきゃいけない。 そう思っているのに、一度揺れ動いてしまった私の頭の中では、言葉かグルグルと回るばかりだった。 「ななちゃんに会えなくのるのが…淋しい」 沈黙をやぶったのは陸で。 今にも泣き出しそうなその表情は、出会ってから今まで、一度も見たことのない陸の顔だった。 ───陸は、淋しいとか言う。