真奈美が熱く語り出す。
「いい?千夏。
恋って言うのは常にその人のことで頭いっぱいで、その人がキラキラして見えて、その人にかわいいって思ってもらいたいってことだよ?
単にかっこいいって思うだけじゃ恋じゃないからね?
その人がいるだけで嬉しくなって、無意識にその人を目で追うくらいじゃないと!!」
「へ、へぇー。」
思わず真奈美の語りに気圧されかけながらもうなづく。
「光は確かに二枚目だと思うけどさ…あんなやつと付き合うなんて…」
「え、真奈美、前田くんと知り合い?」
「あれ、言ってなかったっけ?
あたしと光はあたしの幼なじみだよ。
腐れ縁。」
「そうだったんだ!
それにしても…」
あたしは目の前にいる真奈美を改めて見た。
サラサラロングの黒髪ストレート。
キメの細かそうな肌。
脚も超綺麗だし。
何よ?って顔して真奈美はあたしを見てくる。
「…漫画に描いたような幼なじみだね。
真奈美もモテるし、なんなの君たちの学校!
美男美女しかいないの?!」
うわーっとあたしは突っ伏する。
「まぁまぁ、このあたしは確かに美人だけど」
「そこ肯定するのか!
謙遜のカケラもないの⁈」
「だって事実だし?」
しれっと言う真奈美は、女のあたしでも惚れそうな笑顔であたしに笑いかける。
「だから、あたしはいいとして、光は無いよ!
外見に騙されちゃダメ!
あいつの中身は腐ってるから!!」


