翌日。
あたしは委員会があって早く学校に着いた。
真奈美は遅刻ギリギリぐらいにくるだろうし、奏斗は朝練の最中。
つまり、誰もいないってこと。
いや!ここは!勉強するべき!なんだよね!?
…昨日テスト終わったばっかだしいっかな…
ふと中庭に目を向けると見覚えのある男子生徒が。
あ、もしかして。
「遼くん?」
すると、彼は振り返った。
あ、やっぱり。
「今日から編入するのー?」
声をかけながら近づいてく。
「ん…あぁ。世話になるな。」
相変わらずそっけない。
でも、なぜか、ふふふと笑ってしまった。
「…なんで笑ってんだよ。」
「え、いや、みんなより先に転校生知ってるなんてちょっとした優越感ない?」
「おい(笑)」
遼くんはふはっと笑う。
イケメンは何やってもかっこいいからいいなぁ…なんて。
「部活とか入るの?」
登校してくる人がちらほら見えてきた。
何人かは物珍しそうにあたしたちを見てくるけど、話しかけてはこない。
「一応バスケ部。かなぁ、今の所。」
「え、バスケ部?
うちのクラスにもバスケ部いるからそいつに今日見学できるようにしてもらう?」
奏斗と遼くんがバスケ。
なかなかいいかも。