奏斗は大道具で、当日は2人ともお化け役。





「…それにしても、奏斗がお化け屋敷なんて嫌だって言うと思ったのになー。」





「え、いいじゃん、お化け屋敷。
当日そんな忙しくないし、何よりカップルをジロジロ見て驚かせられると言う…」





「さいってー!!」





なんで、こう、ロマンチックのカケラもないんだろうか、この人には。





しばらく口論が続いたが、とりあえずお互いやる気だけは十分のようだ。





文化祭まで約1ヶ月半。





あたしは何も知らなかった。