9月のある日。
「文化祭の出し物を決めたいと思います!」
クラス会議の内容はそれだった。
うちの学校は秋に文化祭が行われる。
毎年、レベルの高い出し物が各クラス催されてて、去年あたしが見に来たときはすごい人だった。
今年はあの文化祭に参加できるんだ…!!!
「ねね!楽しみだね、奏斗ぉ!」
「えー…めんどくさいじゃん」
「え、ちょっとないんだけど。」
「はいはい、冗談ですよー。
でも、出し物によっては本当にめんどくさいよね」
ぶーっとふくれると奏斗がやれやれというふうに聞いてきた。
「じゃあ、何?高宮がやりたいのは?」
待ってました!とばかりにあたしは立ち上がって、
「お化け屋敷でしょ!!!」
いきなり立ち上がって言ってしまったのでクラスは一旦静まりかえったが、ザ・文化祭って感じだよねー、やりたい!みたいな声が上がってきた。
どうせ、めんどくさいって言うんだろうなーと奏斗の方を見ると、意外にもノリノリで、面白そうじゃんと言った。
こうして、うちのクラスの出し物はお化け屋敷に決定し、あたしは衣装係となった。