「うちも。 じゃあ、うちらの再会に乾杯しよか!」 そう言って美紗はグラスを傾けてくる。 「乾杯って初めにするんじゃない?」 「…うるさい!ええやろ、乾杯!」 僕の持っていたグラスに半ば無理矢理でグラスをこつん、と当てられた。 …変わらないな。 場所が変わっただけで、美紗は四年前と何も変わっていない。 東京に出てきてよかった。 そんな風に思えた夜だった。