一「来い。」 手首を捕まれ、一さんに引っ張られる。 私は黙ってついていく。 今日二度目の涙を流しながら。 また一さんの部屋に行くと新見さんはもういなくて。 中に入り、とりあえず座る。 そして一さんが私の頭を胸に引き寄せた。 一「今は泣け。」 その言葉を聞いて私は一さんの袴を握り締め、静かに泣いた。 優しく抱きとめる一さんの腕はまるでお兄ちゃんみたいで、安心する…。 ぽんぽんと背中をあやすように叩かれるのが心地よくて、私はそのまま寝てしまった。