――ああ、ツイてない! 無感情に転がっている空き缶を蹴り飛ばし、俺は独りごちた。 鞄の中の、僅かに皺の走った封筒の中身を思い出して、また腹が立った。 封筒の中身――人事の通達書類には、最悪の文言が並んでいた。 『金森禄郎 右を特殊犯罪施策機動班に所属を命じる』。