秘密の異端者


しかしもう一人の子は
ずいぶんと意識が
朦朧としているらしい







このままじゃ
危ないかもな…


「ちょっと退いてて」


チカラを使うのを
あれほど嫌がってた筈なのに
気が付けば
大丈夫だと答えた男の子に
声をかけてた


「え?…は、はい……」


男の子は困惑しながらも
退いてくれた




私は出血の酷い男の子を
地面に寝かせ
膝をついた