秘密の異端者


そのまま私は
男に近づき財布を差し出した


「はい、大丈夫ですか?」


勿論安心させるための
笑顔は忘れない


「あ、ありがとう」

男はおずおずと財布を受け取る

私がそのまま手を差し出せば
それに掴まり立ち上がった


「気を付けて下さいね」

そう言えば男はやっと
笑ってくれる


「ありがとう」

そう言って男は立ち去った