秘密の異端者


コトッ

「お待たせ致しました」


丁度自己紹介が終わった
タイミングで
頼んでいた飲み物が
運ばれてきた


「ところで鮎ちゃん」

「はい」


茶髪の男 もとい和哉さんが
真剣な顔で話しかけてきたので
反射的に返事をしてしまった


「鮎ちゃんは炎月-エンゲツ-って聞いたことあるかな?」


えんげつ?
なにそれ?


「無いです」

「炎月とは炎に月と書くんだけど、簡単に言えば暴走族だ」

「暴走族?」


聞き返せば
コクリと頷く和哉さん