(続) 冷めた結婚

「それは、愛海が好きだから」


好きだから。


即答されたことに嬉しささえ覚えている私は、かなりの重症者だ。



「じゃあ、なんで私に興味を持ってくれたの？」



予期していた答えが返ってこないように。



ただ、ただそれを祈った。




「それは…」



でも、そんな心とは反対に現実はあまりにも酷だ。



輝は答えすらくれないのだから。



『好きだ』というセリフも、『愛してる』というセリフも言うのは簡単だ。



でも、それを実感するのは難しい。




そして、それを相手に伝え、実感してもらうのはもっと難しい。