「まだ、怖い?」 怖いよ…。 今の輝が怖い。 でも、多分これでは終わらない。 「輝…?」 「あ?」 声だけでイライラしてるのがわかる。 「名前…呼んで?」 「はっ?」 予想外の言葉だったのか、唖然と拍子抜けとでもいうような表情を浮かべる輝。 子供っぽいのは、十分承知のことだ。 もういい歳だけど、やっぱりまだまだ完璧な大人になるなんて難しい。