「じゃあ、靴脱いで…?ここは冷えるから、あっちで話そう?」
輝はそう言って、リビングの方を指さした。
「うん…」
寒さにかじかんだ指で、私は紐を緩め靴を脱ぎ、輝に手を引かれながら、リビングのソファに座った。
テーブルにはそのまま置かれた奈々さんのハガキがあった。
「何か温かいものでも飲もうか」
「うん…」
「何がいい?」
「紅茶がいい…」
「ストレートでいい?」
「うん…」
寒さで感覚のなくなった指を、こすり合わせながら、少し待ってるとマグカップを二つ持った輝が隣に座った。
「寒い?」
「ううん。平気…」
輝が淹れてくれた紅茶のマグカップを両手で持つと、一気に手全体が温かくなった。

