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さっきから軽快な音楽が聴こえる。


この音は、湊君のスマホの着信音だ。


湊君は枕元にスマホを置いていなかったようで。


むくっと起き上がり、ベッドからストンと降りた。


少しフラフラしながら、キャビネットの上に置いてある充電中のスマホを手にする湊君。


軽快な音楽がプチッと切れる。


「はい…」


湊君は気だるそうな声で電話に出た。


一体、今何時なのかな?


今日は雨で薄暗いし、なんだか時間の感覚がよくわからない…。


枕元に置いておいた自分のスマホの電源を入れると、12時半だった。


どうりで眠いわけだ。


寝始めて、まだ1時間くらいしか経ってないんだ。


寝よ寝よ。


そう思って目を閉じた直後だった。





「めぐる…?」





湊君が口にした言葉に。




一気に眠気が飛んで行った。