「おはよー」
気持ちよく通る元気な声が、ほなみの店内に響き渡る。
赤い髪の、壮真君の来店だ。
「いらっしゃい」
笑顔でそう言うと、いつもの席に壮真君が腰を下ろした。
「あー、腹減った。
今朝は焼き魚定食がいいな」
「了解でっす」
厨房にいる大学生君にオーダーを伝えると、私は壮真君の前にお水を置いた。
「湊のヤツ、最近全然一緒に朝飯食いに行かないんだ。
付き合いが悪くなったもんだー」
「あぁー…」
それはあるかもしれないな。
湊君にとって、朝は絵を描く大切な時間だもんね…。
湊君の絵に三万円の値を付けてくれた買い手さんからの入金を確認した後。
湊君と私は、絵を入れるフレームを買いに画材屋へと出かけた。
行ってみると、あまりの種類の多さに面食らってしまったけれど。
絵に合いそうなフレームを、湊君はすぐに見つけ出して。
綺麗に梱包して、一緒に発送したんだよね。
これでこの絵ともお別れかと思ったら、
なんとなく名残惜しかったけど。
好きって言ってくれる人の元へ行って、部屋に大切に飾ってもらえるなら、
絵だってきっと嬉しいに違いないと思った。
気持ちよく通る元気な声が、ほなみの店内に響き渡る。
赤い髪の、壮真君の来店だ。
「いらっしゃい」
笑顔でそう言うと、いつもの席に壮真君が腰を下ろした。
「あー、腹減った。
今朝は焼き魚定食がいいな」
「了解でっす」
厨房にいる大学生君にオーダーを伝えると、私は壮真君の前にお水を置いた。
「湊のヤツ、最近全然一緒に朝飯食いに行かないんだ。
付き合いが悪くなったもんだー」
「あぁー…」
それはあるかもしれないな。
湊君にとって、朝は絵を描く大切な時間だもんね…。
湊君の絵に三万円の値を付けてくれた買い手さんからの入金を確認した後。
湊君と私は、絵を入れるフレームを買いに画材屋へと出かけた。
行ってみると、あまりの種類の多さに面食らってしまったけれど。
絵に合いそうなフレームを、湊君はすぐに見つけ出して。
綺麗に梱包して、一緒に発送したんだよね。
これでこの絵ともお別れかと思ったら、
なんとなく名残惜しかったけど。
好きって言ってくれる人の元へ行って、部屋に大切に飾ってもらえるなら、
絵だってきっと嬉しいに違いないと思った。