赤ずきんちゃんと6人の狼くん   ~危険な逆ハー生活!?~

時「ユイ・・・。大丈夫。

  結には、俺達がいる。

  孤児院の皆がいるから、

  もう、独りで泣くのは終わりにしよう?

  悲しかったら、

  俺がいつまでもこうしてあげるかから。」


そういって、時坂さんは幼い私の頭を

優しく、優しく、撫でてくれた。


私は、それが嬉しくて、嬉しくて、

大声で泣いた。栓が抜けたかのように

ずっと、ずっと、ずっと、、、泣いた。


周りにいた、みんなも、

私につられて、泣いてる子もいた。


このままがよかった。

ずっと・・・・。



私と時雨が中学3年生の年の

ある寒い冬の日に・・・


時雨は急に孤児院を出て行くと言い出した。

時坂さんや孤児院の皆は、

特に止める気はなく、

私だけがそのことに対し

猛反対だった。


私は、

独りぼっちになるのが嫌で、

彼を引き止めたけど、

彼は聴く耳を持ってはくれなかった。


唯、彼は出て行く直前に私に言った。

「必ず、帰ってくるから。」

そのコトバが、私の不安を掻き消した。

それだけを言い残し、

彼は行き先も伝えずに出て行った。