彼の音色に恋をして

次の日、私はサックスを持って音楽室に行った



「お、沙耶ってサックスなんだ」



「はい。ちっちゃい頃からやってまして」



「そっか。お互い頑張ろうな」



そう言って笑った敦先輩を見て、私はドキドキした



それからその日



音楽室にはチェロとサックスの優しい音色が響いていた