「君だな、毎日覗いてたのは」


顔を上げると、あの先輩がいた


こうなったら白状するしかない



「はい。すいません」



それにしても…



やっぱりかっこいい…



「ね、君さ、吹奏楽部に入んない?」



えっ…



「入ってくれるよね?」



うぅ



先輩の頼みは断れない



「分かりました…それで、私は…」



「遠藤沙耶、でしょ?」



「ええっ!何で…」



「入学式の時、落としてったよ」


これって、入学式の時からなくなったハンカチ!



「わぁ!ありがとうございます!…あの、それで、お名前は…」



「敦、中山敦だよ」



敦先輩…ですか



ふふ



なんか嬉しい



「と、言うことで、これからよろしく」



「はい!」



こうして、私は、吹奏楽部部員になったのでした…