男子「棗さん!!こんにちは!!!!」
そんな声が掛かり、現実にもどる。
見れば、目の前には俺の大好物のクリームパンがあった。
周りの人は皆避けて、一磨の時の様に花道みたいなのを作っている。
一磨「棗〜、早くしろよ〜
俺のメロンパンが待ってんだよ」
と、メロンパン8個位を両腕に抱えながら、こちらを見ていた。
棗「はぁーーーーー…………………。
………おばちゃん。クリームパン5 個」
食バ「あぁ、棗君かい?
クリームパン好きだね〜。美味し いかい?」
棗「あぁ、美味しいに決まってる。」
食バ「そうかい、そうかい。
じゃあ、はい、クリームパン5個 だよ」
棗「はい、おばちゃん。600円」
食バ「毎度ありがとねぇ」
俺がクリームパンを買って、もと来た道を戻ると、避けていた者は一斉にクリームパンとメロンパンに向かって行った。
俺は、一磨の所に行こうとしてるのだが、女子に囲まれ、一向に進まない。
というか、耳元で叫ばれたり、猫撫で声で「棗様ぁ〜」とか言ったりしてる。終いには、絶対Cカップ以上ある胸を俺の体や腕に押し付ける女子もいるのだから………。
それも、皆化粧ケバケバのギャル。
化粧の匂いで吐き気がする。
糞パンダ共にマジで切れていいかな?
うん、いいよね?いいですよね?
そんな事思うと同時に、俺の顔には段々と、笑みが深くなっていく。それを一磨が顔面蒼白にして見ていたのを、俺は知らない。


