棗「あーもう!
なんで、アイツが俺の隣な訳?!」
学校から割と近い繁華街に向けて、俺は叫んだ。
隣では、頭を抱えて座る一磨がいる。
遡ってホームルームの時……早乙女が紹介されて4時間目まで、俺等はずっとフリーズしていた。
4時間目の始まりのベルで戻った俺は、一磨を起こし、屋上に向かった。因みに4時間目は数学。四ちゃんの授業。
そして、冒頭に至る。
一磨「全く………
お前の運のなさにはつくづく飽き れる」
棗「僕だってさ………
あーもう!!!最悪だぁー!!
か〜ず〜ま〜、どーしよー!?」
俺がそう言うと、「はぁー」と一磨は溜め息を吐いた。
俺等が何故こんなに焦っているのか、疑問だろう。
早乙女 伊織は、
"海龍十代目現総長"。
またの名を、
"海王"。
アイツとは、現役時代に会った事がある。というか、同盟組んでたとき下っ端だったアイツが襲われてて、助けたんだけど……………
…………それ以来めっちゃ俺に懐いてたんだよ。
なんか…
『尊敬してます!!!』とか
『パフェ食べに行きませんか!??』
とか色々言って結構一緒にいたな。
だから、アイツには俺が"ヘリオス"だって気付かれる可能性がある。一磨も同じだ。
アイツに会った回数は、多いからその可能性が高い。しかも、めっちゃ強くなってんし、洞察力も鋭くなってる。
だから、隣はヤバいっつー訳。
まあ、席を変える事は出来ねぇし、バレるのも時間の問題だろう。
終わったな。


