変な学園だ。此処は………

まぁ、そのお陰で一年の時留年せずに済んだんだがな。


日直「起立ー!」


日直の号令で席を立つ。
前の席の一磨は、立たずに寝てるが……

ほら、四ちゃんなんか呆れて溜め息着いてんじゃん。マジで酷ェよ、一磨。


日直「礼ー!着席ー!」


俺は礼してすわった。
物凄い視線を、前方に感じながら、窓の外を眺めた。

今更ながら、俺の席は、1番後ろの窓際。凄くいい席だ。因みに、一磨は俺の前の席。


その間にも、ホームルームは進んで行く。と、同時に、四ちゃんの視線も強くなる。





……『榊を叩き起こせ!!』
そう四ちゃんの目が言っていた。



こ、コイツは………っ!!
俺に、死ねと言ってるのか!?仮にも教師が、生徒に死ねと!?


俺がこんなにもパニックになっているのには、理由がある。いや、理由がなければ躊躇い無く、蹴り起こしていただろう。

一磨は、物凄く寝起きが悪い。半端無く、それはそれは絶望的に……。

起こせば、殺される。
まぁ、俺が起こせば被害は少ないが、それでも、骨が"逝く"作業だ。
他人が起こせば"死ぬ"だろう。確実に。

一回起こした男子生徒が居たが、大量出血で死にかけた。それ以来、『寝ている一磨を起こしてはいけない』という暗黙のルールが出来た。