足音の正体は如月だったらしい。

「ふふっ。やっぱり、もったいないよ。」

なんて言う如月の声は優しくて
こいつは他のやつとは違うのかもしれない
と思えてくる。

額に手が触れたと思ったら
唇にあたたかく柔らかいものが触れた。

それが如月の唇だとわかるまで
数秒かかった。