「ただいま。」

「おかえり。どうした??」

「なんでもない。ご飯、作るね。」

「おい。」

ガシッと強く腕を掴まれる。
そして…


「えっ」

「言いたくないなら聞かねぇ。でも無理だけはしてほしくない。泣け。」

「泣かないよ。」

「嘘つけ。すっごい泣きそうな顔してんぞ。」

「あたし、人前で泣かないって決めてるから。」



「は?強がってんじゃねぇよ。
しかも人前じゃないだろ??人の中。」



ぎゅっと抱きしめてきた。
桐山くんに抱きしめられた時よりも強く。
でも安心している自分がいて。