「えっ…」 ドアの前にいたのは驚いた顔をした颯佑。 わたしは泣くのを抑えて、颯佑のとなりを通って家を出た。 「澄乃っ!」 「どうしたんだよ」 後ろから2人の会話が聞こえる。 聞こえてないフリをしてわたしは走った。 聞きたかった本人から。 過去も、医者になった理由も。 「おい!」 そして。 わたしの知らなかった。 ひとりの存在を。