そして、

麗に対してずっと感じていた
"違和感"。

その違和感の正体は

黒龍だったのかと納得する。




話をしているときも、

強くなるために
トレーニングしているときも、


一緒に笑ってるときも、




いつだって麗は悲しそうにする。



笑顔なのに、…笑顔じゃない。




…っ、


「…くそっ…!!…、」



ガンッ


という鈍い音が
静かな空間で何度も鳴り響く。




気付けば、

真っ赤になる自分の左手。