「失礼します」 そう言って 頭を下げれば 「…待ってましたよ、 座ってください 麗さん」 不快な声があたしの耳に届く。 その言葉に頭を上げたあたしは、 指示通り目の前に用意された 椅子に座る。 座ったと同時に、 「…そろそろ、ここにも慣れましたか?」 笑顔でそう聞く崎沢。 そんな崎沢に 「…そうですね、 すごく生活しやすいです」 あたしも同じように笑顔を作る。