キーンコーンカーンコーン


「はい号令」


「起立、礼」

「「「あーっす」」」


うぁー、一時限目数学じゃん



メンド!




そしてひたすら問題解き。




「じゃーここ、………二葉」


ええっ、あたし?


「はい」




カツカツカツカツ



リズミカルにあたしのチョークで書く音が教室に響く。



そして颯爽と黒板を立ち去る。



「おいしょー」



ふぅ。合ってるかなー?



「うぉーすげーぞ二葉。合ってるのお前くらいだ」


あ、まじか。



ってかそりゃそーでしょ



だって不良ばっかりじゃん



みんな根は真面目なんだけどね。




「俺だってわかってんぞ」



いきなり隣からヒソヒソ声が聞こえてきた。



陸…………



わざわざ先生の言ったこと訂正しなくていいって



「分かってるよそんくらい」


なんて言ったら、


「さすが俺の彼女。分かってんな、俺の事」


なんて言ってきた。




なんか言うべきなんだけど……




それだけで照れてしまうあたしって、


かなり単純なのかな?