伊賀襲撃前夜


「はぁ…、はぁ…」
「大丈夫ですか、五関様」
「ああ、なんとか」
五関と成葉は背中を合わせ、二人を囲む甲賀者と間合いを計っている。五関は右足の太股に傷を負っていた。
二人の回りには動かなくなっている男が三人転がっている。
成葉が握っている刀はその中の一人から奪い取った物だ。
「これ以上、時間を食うと夜明けまでに織田陣営に戻れなくなってしまうな」
と、五関。
「お前、その足で織田に戻れると思っているのか。遊びはここまでだ。かかれっ」
二人に一斉に襲い掛かる甲賀者達。