「も、もしかして熱あるんじゃないの樹くん」
「ない」
「いやいやいやいやいや」
「うざい黙れ」
「…ういーっす」
急に来るドライな一言にあたしがちょっとびくっとするくらいには今日の樹くんはおかしい。確実に。
その証拠にいつもならこれくらいの言葉はあたりまえ体操なので、驚くことがないのだ。
目の前にいらっしゃる樹くんはいつも以上に色気ムンムンだ。…。
うん。絶対樹くん熱あるな(確信)。
(確信)がつくくらいには確信してるあたしはある行動に出た。
「よいしょっと」
「…なに」
壁に追い詰められてはいるものの、手を動かすことくらいならできる。右手を動かして樹くんの額に持って行った。
ら。
「あっつゥ!!!」
「……」
尋常じゃないくらいの熱が樹くんの額から伝わってきて、あたしは思わず身を引いた。
ま、まじでか。ほんとに熱あるよこの子。しかも超高熱だよねこれ。
ど、どうしよう。

