黙々と資料を拾っていく。 もうそろそろ拾い終わるというときに、あたしは意を決して樹くんに話しかけた。 「あの…樹くん、」 「………」 「昨日のことなんだけど」 「……」 あたしがそこまで言うと樹くんは黙って立ち上がった。 そして。 「…待っ、」 「……」 無言で資料をその場に置き去っていった。 追いかければ良かったのに足が動いてくれない。 ………あたしってこんなに臆病だったかなぁ。