手術は、1週間後になった。

梅雨の時期ど真ん中だ。

費用は、びっくりするほど高かった。


でも、このお金で命が途絶えてしまうのかと思うと、安すぎる気もした。





「お金・・・どうしよ・・・」



病院からの帰り道、私がつぶやくと、優哉が言った。



「俺が何とかするよ」

「でも、すごい大金だったよ」

「・・・どうにかするよ」



自分でもどうしていいか分からなかったから、優哉に任せることにした。

罪は、等分なのに・・・


やっぱり、私はひどいお母さんなだけじゃなくて、ひどい奥さんでもあった。






もし・・・

優哉と私がもっとオトナだったら・・・




すごく嬉しかっただろうなあ。

生まれてくるのが楽しみだっただろうなあ。