高校2年生、冬。 いつも通り、何でもない日を今日も過ごす。 静かに、ただ過ぎていくだけの毎日。 朝、HRが始まる前、私はいつも通り友人としゃべっていた。 すると、ドアの近くにいた子が私に言った。 「雪音、春斗くん来てるよ!」 友達に冷やかされながら私は廊下に出る。 「おはよう、春斗。どうしたの?」 「ああ。俺、今日日直でさ。遅くなると思うから先に帰ってて?」 「大丈夫。待ってるよ」 「そうか?じゃあ放課後な、愛花」 「…うん」 春斗は私の頭をぽんとなでてから、教室にもどっていった。