涼介先輩は手を離すとこっちに、ニコニコしながら近寄って来た。


私は一歩ずつ後退りした。


でも背中が壁に当たって逃げる場所がない。


「な、な、何でしょうか?」


「ん?君に頼みたいことがある。」


涼介先輩は足を止めて話し始めた。


「俺が帰って来たっていうのに、俺が女子に騒がれていても桃は気にしないんだよね。それが今不満。」


「だ、だから、それが何なんですか?」

ガシッと手を掴まれた。


「お願い。桃を嫉妬させたいから付き合って。」


えぇ!!!!!!!!!!!!!?