「龍ちゃんは、私のもの。だから誰にも渡さないの。亜美って本当にしぶといね。早く龍ちゃん諦めてよ。」


私の前に来ると佳奈を思いっきり棒を振り上げた。


もう、死ぬんだ。


目を瞑った。


でも、私は生きていた。


体育倉庫の扉が開いた。


私は扉を見た。


そこには、龍平が手をボキボキ鳴らしながらこちらに向かって来ていた。


「佳奈。お前どういう事か説明しろよ。」


佳奈が持っていた棒を奪うと龍平は佳奈を鋭く睨んだ。