今日は龍平が居るから大丈夫と思っていた私がバカだったのかもしれない。


昇降口を出ようとしたら佳奈から名前を呼ばれた。


隣にいた龍平も私と一緒に振り返った。

「亜美!あっ!龍ちゃん。ちょっと亜美と話しがしたいんだいい?」


私は怖かった。


助けて欲しくてギュッと龍平の制服を掴んだ。


でも、


「亜美、佳奈が話したいんだって。だから行ってやれ。」


龍平は私の思いとは反対だった。


「ありがとう!じゃあ、龍ちゃんバイバイ!!」


佳奈は龍平には良い顔をしたのに私には怖い顔をした。