「亜美の気持ちいつも考えてる。授業中もずっと頭の中は亜美だけだ。傷つけたなら何度も謝る。」

龍平の瞳は私をずっと捉えていて、一度も揺るがなかった。

「ごめんなさい。私の方が龍平の気持ち全く考えてなかった。許してくれますか?」


「当たり前だろ。ほら、早く帰るぜ。」

手を差し出されて夜の道を龍平と並んで帰った。


この時の私は油断していたかもしれない。


これから、佳奈からの嫌がらせが始まることも頭の中にはなかった。