土方「フッ! お前の飯。うまいな…」

  遥「ありがと~!それは嬉しい」

  土方「クスッ! そうか………」

  遥「土方はさぁ、近藤さんや新選組とか、背負うものが無かったら……どうしてた?」

  土方「……………………………………

       考えたこともねぇな」

  遥「じゃ、いま考えて」

  土方「それでも……武士だな!」

  遥「幕府軍として?」

  土方「だな……」

  遥「土方が好きなように生きれば?」

  土方「あぁ?随分いい加減だな」

  遥「後悔しない生き方しなよ」

  土方「ん?」

  遥「一度きりの人生、悔いの無いように…ね?」

  土方「……………………………………

      遥………………………………」

  遥「土方はさ、最後、みんなが降伏しようって言ってんのに、死ぬまで駄々コネてたからね……好きなように生きたんだよ………」

  土方「駄々コネてって……」

  遥「会津も降伏したのに……土方が死ぬまで戦は終わらなかった…土方の死後一週間の後、降伏。終戦」

  土方「俺のせいか?」

 遥「だな……。でも…それが、土方でしょ?」

   土方「餓鬼のクセに……」

  遥「一応、この時代では結婚して子供いてもおかしくない年でしょ?」

  土方「あぁ。結婚とは祝言の事か?」

  遥「あぁ。はい。そうです」

  土方「先の世はみんなお前のような餓鬼なのか?」

  遥「……………………………………

 そんな事ないよ?私も列記とした大人です」
  
  土方「お前はまだまだ餓鬼だ。体は大人でも中身はまだ10にも満たない子供だ」

  遥「何で?」

  土方「大人は仕事を投げ出さない。嫌な事なんざ腐るほどある。お前は嫌なことからすぐ逃げて泣くだろ? それは大人がやる事じゃねぇ」

  遥「……………………………………

       そう………だね………」