馬車はガタガタと揺れ 外の景色は、過ぎ去ってゆく……。 人間界と違って、“太陽”というものが無いこの世界には 植物なんぞといったものは無い。 それに似たものはあるが……、緑色とは程遠い。 ドス黒い世界……それがこの世界だ。 「はぁ……」 吐息は、小さく開いた窓から外へ流れ出た。 ふと外を眺めると、策に囲まれた小さな建物が目に入った。