裏表ガールも恋をする



「………自覚しろよな。」

『ん?なんて言った?』


「…なんでもねえよ。」


あらまあ、なんでもないのね。
何か言ったと思ったのになぁ。



終業のチャイムが聞こえてきた。

『あ、1限目終わった。くっそー。めんどくさいけど、2限は出るわ。』

「そ。俺、サボる。」

『まじかー。まぁ、いっか。じゃ、ごゆっくりねー。』


そう言って屋上のドアへ歩いて行く。


…あ、そうだ。


私は立ち止まって、振り向いた。

そんな私を、颯太君は、不思議そうに見ている。


『夏休み!!楽しみにしてるからね!』

ちょー笑顔で言った。…つもり。

なんか、途中から恥ずかしくなって、顔火照ってくるし。


とゆーわけで、恥ずかしくなった私は、言い逃げをした。



「……笑顔で赤面とかねぇだろ。…うわぁ。本当に『デート』になってればいいけどな。」


言い逃げしたから、もちろん後ろからの言葉は聞こえない。