あの頃の俺は、本当に単純で。 こう言っておけば、結菜に変な虫がつくことも、誰かの恨みを買うこともない。 なんて思っていたんだ。 現実は、そう甘くなかったんだけど。 …そう信じてた俺は、教室で結菜を抱きしめてこう言ったよな。 「結菜は、夏休みから俺の彼女!ってわけで、結菜に手出さないでね?」 そのあと、おまけにほっぺチューまでつけて。 あのときは、結菜と付き合えたことが、すごく嬉しくて舞い上がってたんだよ。 …それくらい。俺は結菜が好きだった。