玄関のインターホンがなり、
くろがぱたぱたと
ドアを開けにいく。
印鑑は持っていない。
おかしい。
ここに来ることのある人間は
宅配便のお兄さんか那都君か.....
「こんにちは。」
天使のような微笑みを私に向けている、
えみりちゃん、だけなのだから。
は?
えみりちゃん?
那都君の方を見ると
えへ☆
と頭に手を当ててこちらを見ていた。
こいつ。
私がえみりちゃんに弱いと知って
呼んだに違いない。
目の前で少し困ったように
微笑むえみりちゃんは
とってもとってもとっても
可愛かった。
しかも私の挨拶を健気に待っている。
「....こんにちは。」
もう、泣いても良いですか。
ココアを用意しながら
今日は何回目かも分からない
私は小さくため息を吐いた。


