瞳の中の碧い海



「早坂さんは
 行くんですかぁ?」


健ちゃんが
ちょっと感じ悪い言い方で
相手の顔も見ずに
こう言った。


時々見かける
あのきれいな人が


健ちゃんに一瞥くれてから



「いや」



と一言。



初めて聞くその声は
思っていたよりずっと低くて


女の人みたいにきれいだけど
やっぱ男の人なんだなぁ
と思った。



そして彼が

 「はやさかさん」
  
   という名前だと



初めて知った。



授業が終わったら
ゼミ室に来るよう
約束させられて


昼休みは終わった。