瞳の中の碧い海



高校3年になって
受験期に入ったが


翼の受験する学校は
全て健ちゃんが決めた。


残りの高校生活
翼は健ちゃんに
抵抗する気力がなかった。



「健ちゃんとまた一緒なら
    ママも安心だわ」



ママでさえそう言うので
翼はもう諦めにも似た感情で

ただ

健ちゃんの
言いなりになっていた。


仲良しの女友達の
カナちゃんと育ちゃんにも


「翼は健ちゃんがいないと
 何にも出来ないんだから!」


と言われるようになっていた。