およそ本気とは 思えなかったけど 本音を言うと 『愛してる』と 言ってもらえたのは 少しだけ嬉しかった。 それでも可愛くないことを 言ってしまうのは 棗の口調はどことなく パパを思い出させるような 気がしたから。 札幌の、しかも家の近くまで 来ていたにも関わらず棗は 「明日ウチから 学校行けばいいじゃん」 と言って マンションに連れ帰って くれたのも嬉しかった。 少しだけ いい気分になっていたのに その後 抗いようのない現実を 突きつけられることになる。