瞳の中の碧い海



「おまえとはもう
 付き合えないわ。じゃあな」



その言葉に


彼女の由紀ちゃんは
わあっと泣き出した。



「ちょっと、二階堂君!
 由紀よりその子の方が
    大事なの??」



彼女の友達が
健ちゃんを責め立てる。



「あんたら自分達のしてること
 わかってんの?最低だぞ?」



健ちゃんは
翼の手を引いて
その場を去った。




翼は
その中で1人だけ
心が冷め切っていた。


所詮中学生の恋バナ



ただの茶番だ。



健ちゃんと彼女の問題に
ただ巻き込まれて
酷い目にあっただけだ。



迷惑だ、とさえ思った。