退屈な授業を4時限受けると、やっと放課後を迎えた。



「杏莉鈴、部活どうするの?」


「まだ決めてないや」



学校指定のスクールバッグを肩に掛け、ルンルンで話しかけてきた衣舞に笑って返す。



「じゃあサッカー部観に行かない?」



サッカー、か・・・・・・・



白黒のボールを蹴っている小さな男の子の姿が脳裏にフラッシュバックした。



「杏莉鈴?」


「え?あ、あぁ・・・・・・。サッカーはちょっと遠慮しとこうかな」


「そっか。じゃあどうする?」


「そうだな~・・・・・」



昨日紹介された部活を頭に1つずつ思い出しながらどの部活がいいか考える。



「悩んでるならバスケにしとけよ」



ズシッと頭に重たい物が乗って来た。