「お帰りなさいませ」
ニッコリと笑顔を作りながら近寄ると、お客さん3人の注目を一気に浴びた。
「あら、杏莉鈴可愛いじゃない」
「へ~、琉翔はそんな格好でも似合うのね」
「2人共素敵よ」
「お母さん達ちゃんと時間内に来てくれたんだね」
「当たり前よ。お母さんが時間外に来たことあった?」
「心辺りになーい」
私達親子の会話に琉翔を除いて笑顔になる。
琉翔は自分の母親が来ていることが気に喰わないらしい。
「ちょっと琉翔、ちゃんとおもてなししてよね。お母様に!」
「誰がこんなババァにするかよ。俺がおもてなし出来るのは邦枝さんと山梨さんだけだな」
またそういうこと言う。
「じゃあ私、琉翔君が淹れてくれたコーヒー注文しようかな」
「じゃあ私も同じのを」
「じゃあ私は同じのを杏莉鈴ちゃんに淹れて貰おうかな」
琉翔のお母さんはわざと私の名前を強調した。


