「相原涼平さん、川東季紗さんクランクインでーす!」

「「よろしくお願いしまーす」」




遥斗さんと茜ちゃんの関係を知って数日。

撮影は驚くほど順調に進み、いよいよ今日から涼平さんと川東さんが撮影に加わる。

茜ちゃんはあれからすぐ帰国し、しばらく遥斗さんと2人きりだった。




それにしても川東さん…本当に美人だな。

川東さんはあたしの2つ年上。

でもそれ以上に大人びた容姿だ。





「ひっなっちゃーん!」

ガバっと抱きつかれ驚いて顔を上げると、そこには涼平さんの姿があった。

「りょ、涼平さん…!お久し…」

「久しぶり!元気だった?俺は陽菜ちゃんに会えなくて寂し…」

グイッ

「…離れろ」

体が自由になると同時に、遥斗さんの低い声が聞こえた。

「遥斗ぉ…俺たちは今感動の再会を…」

「うるさい」

「…ぷっ」

2人のやりとりを見て、あたしは笑いを堪えられず吹き出してしまった。

「笑ったな〜陽菜ちゃん!」

「あはは…」